泥 前提

「10年は泥のように働け」「無理です」について、自分も何かいっておこう。

「10年は泥のように働け」「無理です」――今年も学生と経営者が討論:IPAイベントにて - @IT

いくつかの記事やblogを読んで一番共感できたのが、タケルンバ卿のblogだった。

タケルンバ卿のblogに共感

これは経営者の立場としては正しい。経営者は従業員を使って利益を出す立場。そして従業員の中で最も給料が安いのが新人なわけで、そういう人たちをこき使った方がいい。泥のように働いてもらった方が何かと都合がいい。

また、人生の先輩という立場としても一部正しい。自分の成功体験として、泥のように働いたから今があると考えても不思議はない。「自分がそうだったから、君たちもそうシタマエ!」という気持ちになるのもわかる。

もちろんこういう思考とは関係なく、「若いときはそうするもんなんだよ、チミィ」という単なる思い込みの人もいる。論理ゼロの思い込み。正しいも正しくもねえ。いいから泥のように働けと。こういう困ったちゃんも一定数いる。

ただ、これは学生にとっては受け入れられないんだよな。

働くことより、泥のようになる経験が大事なんだよ - (旧姓)タケルンバ卿日記避難所

経営者側の立場、学生側の立場で書いてかつ、タケルンバ卿がいうならこういうとわかりやすくメッセージを書いてくれてる。

  • 泥のように何かに打ちこみましょう
  • 早めに泥になりましょう
  • 経営者の気持ちもわかってあげましょう

ちなみにオレの場合、泥のように働いたことがありますが、その結果、生ぬるく働いた方がいいと気付き、現在に至っております。泥のように働いたから気付いたのは確かなんだけど、経験者として薦めらんないという気持ちもございます。それぞれに向いた方法をお探し下さい。

働くことより、泥のようになる経験が大事なんだよ - (旧姓)タケルンバ卿日記避難所

とも言っておりますが、これにはものすごく同感。
自分は気がつくと泥のように働いてしまう性格なので、いつも泥だらけです。
その経験があったからこそ、生ぬるく働くことの大事さが身にしみる。
生ぬるく働くのは、泥のように働くのより難しいのです。
仕事の量は、どう働こうが基本かわらないので、いかに生ぬるく働きながら必要なアウトプットを出すために仕事の優先順位付けが重要で、自分自身のマネジメントが重要になってくる。
優先順位つけや、自分自身マネジメントなんて新卒がすぐ出来る訳ないので、まずは「泥のように」なるのは重要だと思う。
そしてすこしづつ泥を払っていく方法を探していこうよ

仕事で大事なもう一つの「泥くささ」

ここ最近、ようやく自分が泥のように働いてきたことに気がつきました。
そして、泥に顔をつけているので見えていなかった部分がいくつか見えてきた。

  • 人間関係の「泥くささ」

仕事のほとんどの領域がコミュニケーションに依存しています。
何か問題があったときに、必ず失敗理由の1つに上がってくるのが「コミュニケーションロス」。
「コミュニケーションって何だろう」と考えてきた結果、自分の中での一つの答えが「相手1人1人に合わせて違ってくる」という基本的なこと。

  • 何でもかんでもお伺いを掛けとかないと文句をいう人
  • 結果だけ伝えれば細かい過程は聞きたくない人
  • 正論を受け付けてくれたりくれなかったり、何が判断基準かわからない人

まあ、仕事をしているといろんな人がいます。
「正しい・正しくない」ではなく、その人に合わせてどういったコミュニケーションをすべきなのか試行錯誤していく必要があります。
それが根回しかなー。その辺って自分ではものすごーく泥臭くおもってます。
でもこれって重要。
20代は泥のように仕事して、30代は泥臭い人間関係面のスキルをつけて40代で不惑になればいいんじゃないかな。

IT業界の人材不足万歳!(あくまでも皮肉)

東京・名古屋では、ITエンジニアが不足しているらしいです。
なので自分みたいな人間でも仕事に困りません。
どんどん優秀な学生が入ってきて、IT業界のレベルが全体的に上がったり、人材が豊富になると自分はご飯たべてけないかも。
なので、しばらくは人材不足が続いてほしいなー。学生諸君、是非IT業界以外に就職してくれ。
ITエンジニアの仕事は、長時間労働だし、体動かさないから鬱になりやすいし、人間関係のストレスは半端無いよ。
そんな環境なのに、多くの人がITエンジニアをしているのは、人には教えたくないとっても「うふふ」な特典があるからなんだけど、それを知られて人が殺到したら自分達が「うふふ」な特典が受けれなくなるから、なるべく人には教えないようにしてるんです。
でも、「人不足解消して仕事を楽にしたい」と「この特典、人に渡してなるもんかー」の狭間で揺れ動く。

本音では来てほしいIT業界

自分はコンピュータの大学でていないので、基礎的な知識がありません。
だからコンピュータサイエンスの学生が脅威です。簡単に自分を超えてしまうと思う。
だからこそ、学生にはどんどんIT業界に来てほしい。君たちの知識があれば、マネジメントスキルがついた時点でいっきに昇進できる。
また、コンピュータサイエンス以外の学生でも、好奇心とちょっとした熱中があれば技術スキルはすぐ身に付くよ。ヒューマンスキルはもう持っているはずだ。
人気の無い今だからこそ、1人1人にとってはチャンスが多い状態なんだよ。

IT業界ほど、若手にチャンスがある業界は無いのではないか?

今業界内で仕事のやり方自体が見直され変革期に入っている。団塊の世代の定年により、多くのベテランエンジニアが業界を去っている。
変化を実現できるパワーは若手が一番持っているんだ。
そりゃー入社したすぐにはやりたいことはさせてもらえない。泥だらけになる仕事ばかりで、社長は「10年は泥のように働くものだよ」なんていってる。
しかし企業は、君たちの若さに期待し頼っている。変革を行うときに君たちが現場をひっぱってくれる、盛り上げてくれると信じている。
口では馬鹿にしているかも知れないが、おじさんたちは「若さ」に恐怖と賞賛と期待をもっている。

経験から会社選びについて一言

仕事をする上で、「どんな仕事をするか?」より「どんな人たちと仕事をするか?」が重要と自分は思ってます。
でも人との相性なんてつきあってみないとわからないもの。
知り合いので信頼できる経営者がいるならその会社にいくのもいい。
でもそんなコネがないなら、出来るだけ大きな会社にいくといい。そしてその会社の中で自分と相性の合う仕事仲間を探してください。
いろんなプロジェクトに参加することで、誰が自分とあう人か見つかると思います。
でも、小さい会社だと、部署移動する他部署自体が無い場合があるから、その場合はとっととスキルだけ身につけて会社を移ろう。
1年目〜3年目*1でスキルをつけて、4年目からは派遣エンジニアになって、自分と合うマネージャーを見つけたら、マネージャーに就職させてもらえないか相談だ。
優秀な人間は社員にしたいと会社は思っているから力になってくれるはずです。


コンピュータサイエンス卒のエリート、かかってこいやー!

*1:6/8編集:1年目でスキル、2年目から派遣と書きましたが、やっぱ最初の会社には3年いたほうがいいよと思い修正しました。